学生時代に半導体設計とは異なる分野を専攻した社員

ソフトウェア設計/劉リッシン(Lixin.Liu)2008年度入社

中国にいた小さな頃から好きだったソニー製品にかかわる設計がしたい

出身は中国の吉林省です。交換留学生として、日本の大学に留学しましたが、卒業後はそのまま日本の企業に就職しました。設計の仕事をしたいという希望が学生時代からありましたし、小さい頃から中国でもソニー製品は身近なもので、大好きな製品でした。それで、半導体デバイスの設計の仕事をするなら、ソニー製品の重要な部分を担うものをつくりたい、ソニーLSIデザインならそれができると思い、入社を決意しました。

半導体デバイスにセキュアOSを搭載して安心・安全な製品に

担当しているのは、セキュリティに関するソフトウェアの開発です。一般的に使われているアプリケーションとしてのセキュリティソフトウェアではなく、ハードウェアに近い、ファームウェアやドライバと呼ばれるソフトウェアの設計になります。最近は、個人情報の漏えいについて報道されることが多々ありますが、その大きな原因の1つに、コンピュータのOSなどのソフトウェア自身がもっている弱点、つまり脆弱性があります。脆弱性が存在していると、そこからウイルスが侵入して、情報漏えいにつながる危険性があります。そこで、たとえOSなどに脆弱性があったとしても、正規のソフトウェアでなければ実行できないようにして、被害の発生を防ぐことが重要です。OSの中にそんな機能を組み込んだものをセキュアOSと言いますが、私はそのプログラムの設計をしています。

セキュリティ関連のソフトウェア設計の経験はまだ3年弱と浅く、現在は、勉強しつつ開発に取り組んでいるという状況です。2年前に、スマートフォンの画面をテレビに無線で伝送するときに、情報を間で盗聴されたりしないような仕組みを設計したのが、セキュリティ関連の業務の初めての経験でした。
セキュリティ対策にはいろいろありますが、いずれにしても完ぺきなものはありません。目的別にどのソリューションにするかを決めるのですが、この検討は、とても重要です。ソフトウェアが担当すべき部分と、ハードウェアが担当すべき部分を切り分けて、合理的に機能を分担することもありますし、ソフトウェアとハードウェアが協調して不正な攻撃に対応できるようにする仕組みをつくることもあります。セキュリティ機能を加えることによって、ハードウェアのパフォーマンスを低下させたり、汎用性を損ねたりすることもありますから、そのようにならない工夫することも大事です。
また、データの暗号化もセキュリティにはとても大事な仕組みです。暗号化アルゴリズムはさまざまにありますが、その選定も重要です。いまあるコンピュータで簡単に破れるようなアルゴリズムは採用できません。数年は破られないアルゴリズムを採用し、その後も更新することが肝心ですね。より安全な暗号化アルゴリズムは往々にしてハードウェアに負荷がかかりますから、その点の考慮も欠かせません。

幅広い知識を身につけてスペシャリストを目指す

今後は、1つの分野を任せてもらえるようなスペシャリストになりたいと思っています。そのためには、ソフトウェア、ハードウェアどちらも、もっと幅広い知識を身につけなければいけないと考えています。知識の幅が身につければ、仕事の幅も広がるはずです。そのためにも、もっと経験を積み重ねる必要があります。幸い、セキュリティ以外のソフトウェア設計の経験をする機会もありますので、いろいろな経験をしてみたいですね。
また、チームのリーダーとして、メンバーの能力をいかすにはどうすれば良いかや、どうすれば会社に貢献できるかを考えながら仕事に取り組めるようになりたいとも思っています。

自分が設計した技術が製品に搭載され店頭で見たときの達成感は格別

自分が初めて設計したセキュリティ機能が実際に製品に搭載されて、それが問題なく動いたときは本当にうれしかったですね。自分の目で見るまでは、不具合が出ないかと心配でやきもきしていたものです。検証など、やるべきことはしっかりやってきたので、ある程度自信はありましたが、店頭で売られて、評価されるまではドキドキが止まりませんでした。やはり実際に自分がつくったソフトウェアが製品になったときの達成感は格別です。

社員が語る開発業務
  • 近藤弘康(CMOSイメージセンサ設計)
  • 城本正尋(デジタル回路設計)
  • 江藤慎一郎(アナログ設計)
  • 劉リッシン(ソフトウェア設計)
  • 牛丸裕子(バックエンド設計)
  • 吉川隆弥(テスト・評価・解析)
  • 轟聡洋(設計環境構築)
PROFILE 小さい頃の夢を、着実に実現していることを感じている。趣味はフットサル。でも最近は、週末になるとなぜか、予定が入ってしまい、なかなか汗を流す機会がないのが悩み。